02.07

ここ最近、DVDでやたらと映画を観ている。昨日観た『ハチミツとクローバー』が予想外に良くできていて驚いた。
ストーリーは陳腐だけど、色みに透明感があって綺麗。キャストも良かった。伊勢谷演じる森田さんみたいな男子は、美大には結構ゴロゴロいる。特に芸大とかに。コメンタリーで「キャラを作らないまま現場入りした」って言っていたけど、多分本当だと思う。逆に蒼井優のハグちゃんはいないな。美大女子ってもっと業が深いと思う。異性からはビビられ、同性からは煙たがれるような、そんなギリギリ崖っぷちな感じなんじゃないかな?優ちゃんはひたすら可愛いからいいけど。

愛より強くファティ・アキン
最近観た中では一番印象的な作品だった。登場人物たちが激昂し、あるいは絶望してパンっとキレるシーンが素晴らしかった。斬新すぎる演出によるヴィジュアルショック、空間をスパッと切り裂いていく暴力的な、でもどこかはかない感情の流れ。後半30分でガラッとムードが変わってあやうい感じはするけど、ラストシーンを覆う、ザラザラと透明なセンチメンタリズムは忘れがたい名シーン。後は、主演女優のシベル・ケキリが最高に輝いていた。彼女は本作がデビュー作の超大型新人。演技を超えているヤバーい瞬間が何度かあった。この女優を観るだけでも価値があると思う。
ハチミツとクローバー スペシャル・エディション (初回限定生産) [DVD]   愛より強く スペシャル・エディション [DVD]