12.03

夕方から銀座。久しぶりにキッチリ化粧してラビットの毛皮ボレロに8cmヒールという、派手な格好をしてみた。いつもはギャルソンのまわし者みたく黒ばかり着てるけど、実は派手な化粧とか派手な服装が大好き。10分前に着いて、青色の棒付きアイスを突っ立って食べながら待ってたら、SMクラブ関係者から声をかけられた。それが女王様やってみませんか?みたいな話だったので「Mなんで」と即座に言ったら「それはよかった、丁度今、Mの女の子も募集しているところなんですよ」と切り返してきた。思わず笑ってしまって、そこからなんだか打ち解けて雑談。そのアイス目立ちますよーなんか発光してるし体に悪そー、人待ってるからこれ目印なんですよーとか言いながら、今年の紅白についてと山田詠美の小説について喋った。時間きっかりにKが来て、SM関係者から名刺だけもらって寿司屋へ。寿司屋では牡蠣を沢山食べた。炙ったのにレモンをかけたのや、バジルペーストと松の実をのせたのや、粗塩で食べるのや、薫製とか色々。塩カレー粉を付けて食べる穴子の天ぷらもイケてた。あと日本酒が死ぬほど美味しくて、全神経を舌から喉にかけて集中させて飲んだ。こういう、今なら死んでもいいという瞬間が大好きな私はやはりM。2時間ぐらいで店を出て、駒場で高校の同級トキと落ち合う。門の前で会うなり、あんた何かホステスみたいじゃん、と言われる。だってそれが今日のコンセプトなんだもん。コンビニでハーゲンダッツのアイスを買って学内のトキの研究室へ行き、Kの作ったジンベースの妙なカクテルに浮かべて飲む。微妙に不味い。トキにSMの話をしたら、お前はSの才能絶対あるよと熱弁される。俺、高校の頃からそう思ってたし、と。途中からUM君、Uちゃん、などなどがやってきて、さながら高校同窓会。硬質な美しさが際立っていたUM君が持ってきたoasis「stop the clocks」を聴きながら飲み。驚いたことに一曲ごとにちゃんと当時の思い出があって、とっくに忘れていたそれらが次々鮮やかに蘇ってきて、あの頃の風景とか体とか言葉とか描いてた油絵とか笑顔とか泣いてたこととか一気に思い出して、ああ本当になんて遠くまで来てしまったんだろう、と思った瞬間泣いた。で、そういうセンチメンタリズムを毛嫌いしているトキに思いっっっっきり馬鹿にされた。起伏の激しい感情は身を滅ぼすんだぞバーカ、って。いい誕生日でした。