10.19

gift
『gift』古川日出男
19編全て好き。とりわけ、東京が水没し取り残された大観覧車が新しい共同体を創り出す「台場国、立つ」の読後感がとてもよかった。


LOVE
『love』古川日出男
古川日出男にハマりつつある。
ーあたしたちは全員同じだ、でもあたしたちは全員、違うのかもしれない。だってあたしは、ここで孤立しているー 各章で繰り広げられる救いのない自分語りが好きだ。あと、来年入社する会社近辺の地理が徹底描写されているので大変面白かった。



生きてるだけで、愛
『生きてるだけで、愛』 本谷有希子
ー仮眠、メルヘン、二十五歳ーウワサ通りの狂いっぷりが最高だった。高級車のボンネットに乗るシーン、みつをの言葉をトイレに叩き込みウォシュレットをスイッチオンするシーン、屋上に全裸で立ってしまうシーン、そしてダメ押しの「パルコ死ね」…!後半加速度的に壊れていくスピード感が好きだ。何より主人公の恋人が好きだ。なんていい男なんだろう…