03.31

TOTAN Gallery「インストールパーティー」展へ。イ学校のY城D督くんを含む3名による、プロジェクト(天井に吊るしたバナナを採りやすくするために床を70cm上げる)の記録展示。これが意外に良かった。 Nadegata Instant Party
IAMAS出身者が咬んでいて、突発的に派生したように見えるプロジェクトは、大概外れなく面白い。同校出身の"るさんちまん"による「生きション」シリーズが先駆的な存在なのかもしれない。これらの作品の面白さは、作品としてどう回収するかは後回しにして、とにかく立ち上げることを先行させている点だと思う。つまり技術力や完成度の高さでは勝負せずに、枠組みの新規性という一点のみで強行突破しようとするパンクな姿勢、これに尽きるのかもしれない。

ーそれは、子供のような想像力によって、 しばしば使い棄てられる日常の安い事物や「とるにたらない」出来事をシンプルな工夫によって再構成し、 忘れられた場所や、時代遅れの物や、 用途が限定されている消費財に新たな使い道を与え、 人を自らの隠れた可能性に目覚めさせる。 マイクロポップな姿勢はこのようにして、 凡庸な事象に潜む美を見い出し、 人と物が新たな関係性を結び意味を得る文脈を作り出していくのであるー

水戸芸で開催中の『夏への扉--マイクロ・ポップの時代』で松井みどりはこのように語る。彼らの作品は、松井の提言する「マイクロ・ポップ」あるいはマイクロポリティカルという所に、通じるもののようにも感じる。
そんな感じで展示はとても良かったが、その後参加したディスカッションが散々だった。散々だったけど、色々と考えさせる要因を含んだ、つまり反面教師的なものだった。「何だったんだよ今のは…」という空気の中でお花見団子をつまんだ後、阿佐ヶ谷住宅の桜や木蓮を見ながら駅へ向かう。枝振りのいい桜が満開に咲き誇った、夕暮れ時の住宅街には、甘い空気が充満して、ちょっと黄泉の国のような美しさが漂っていた。途中でパール商店街へ寄り、鍋焼きプリンを売っている怪しいcafeでお茶。ケーキを食べ笑いながら今日の反省会。